過食症は抜毛症や抜け毛等の合併症になる?入院して治療したら治るのか?
過食症と抜毛症の両方に悩む人は、
実はけっして少なくないということが、
最近分かってきました。
抜毛症で毛が一部すっかり無くなって困っている人が、
過食の悩みも抱えていることが多いようです。
過食症と抜毛症は、発症しやすい年齢も近く、
症状が現れる時の心理状態も似通っているところがあることも、
指摘されています。
徐々に明らかになってきた抜毛症の実態
抜毛症とは、
自分の頭髪や眉毛、
まつ毛などを繰り返し抜いてしまう病気です。
同じようなところの毛を繰り返し抜くことが多く、
毛が薄くなったり、
炎症を起こすこともあります。
頭皮に問題があって抜けたのではなく、
自分で抜いてしまうのです。
かつては、
非常に稀な病気と思われていました。
しかし抜毛症は、
意外と多い病気であることが分かってきました。
発症率は、
現在明らかにされているところでは、
0.6~3.4%程度と言われています。
ただし抜毛症の人は、
自分で自分の毛を抜いてしまうことを恥ずかしく思っていることが多く、
カツラを使用したり、
男性ではスキンヘッドにして抜毛症を隠そうとするため、
実際にはもっと患者は多いのではないかと思われています。
患者は女性が圧倒的に多く、
女性の患者は男性の患者の約9倍とされています。
発症は通常20代まで。
若い世代に見られる病気です。
患者には、
長女、
長男が多いことも知られています。
毛を抜くのは、
何らかの不安がこみ上げてきた時のようです。
不安を紛らわそうとして毛を抜き、
毛を抜いて一時的にすっきりし、
毛を抜いたことへの自己嫌悪に陥り、
そのストレスから再び毛を抜いてしまうという悪循環に陥ります。
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過食症との共通点
過食症は、
拒食症から転じることも多いとされています。
摂食障害に分類される拒食症と過食症は、
食べ物を拒否する状態と食べ過ぎてしまう状態として、
一見対極にある病気のようですが、
実際には症状が交互に現れると言われています。
拒食症から過食症に移行することも多く、
摂食障害の約60~70%は、
拒食症から過食症に移行しているとの報告もあります。
過食は拒食のリバウンドとして起こります。
思い通りにならない、
それまでの頑張りが無駄になったと感じた時に、
拒食から一気に過食に転じます。
食べている間だけは気が紛れ、
食べてしまった後は自己嫌悪に苛まれます。
そのストレスが新たな過食の引き金となります。
ストレスからの行為、
実行したことによる自己嫌悪、
自己嫌悪から再び好ましくない行動に走るという構図は、
抜毛症と同じです。
患者に若い女性が多いという点でも、
抜毛症と過食症は共通しています。
治療の中心となるのは、
どちらもカウンセリングです。
完璧でなければ意味がないという偏ったものの見方を
修正することが大切だと言われています。
抜毛症の治療では、
SSRIなどによる薬物療法も併用されます。
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