摂食障害による唾液腺の腫れは過食を止めたら完治するのか?
若い女性を中心に患者が多い摂食障害。
ストレスを感じると食べ物への欲求が止まらない過食症では、しばしば唾液腺の腫れという症状が見られます。
フェイスラインが変化するため、唾液腺の腫れが過食のスイッチとなる悪循環も見られます。
唾液腺の腫れが嫌で、過食症を克服したいという人も、少なくありません。
過食や過食嘔吐があると唾液腺が腫れるのはなぜ?
口に食べ物が入ったり、食べ物を噛んだりした時に分泌されるのが、唾液です。
唾液は、食物の消化や口腔内の衛生状態を保つ役割を担っています。
過食や過食嘔吐の症状があると、一度に多くの量の食べ物が口の中に入るので、唾液腺は、一度に大量の唾液を分泌しなければなりません。
また、数時間にわたって食べ続けることが日常茶飯事なので、長時間にわたって大量の唾液を分泌することになります。
嘔吐を伴う場合は、嘔吐によって一度に大量の唾液が失われるため、唾液の分泌量が多くなります。
大量の食べ物を消化したり、嘔吐で失われる唾液を補うために、唾液腺の働きは活発になります。
唾液腺に負担がかかり、唾液腺は腫れてしまいます。
唾液腺の中でも、大きな2つの唾液腺は、顔の周辺にあります。
最も大きな唾液腺は耳下腺で、耳の前から下、後ろへと走っています。
次に大きな唾液腺は顎下腺で、左右の顎の下に広がっています。
唾液腺が腫れると、エラが張ったようなフェイスラインになったり、頬だけ何か詰め物をしたようなフェイスラインになってしまいます。
体は痩せているのに顔だけ大きく、体と顔のバランスが悪くなってしまいます。
そのため、鏡を見た時にショックを受け、過食のスイッチが入ってしまうということも多いようです。
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過食を止めたら完治するのか?
唾液腺が腫れた場合、通常は、口をゆすいで口内が乾燥しないように心がけたり、体を冷やさないようにしたりすると、症状は緩和されます。
しかし、過食や過食嘔吐が原因で唾液腺が腫れた場合、根本的には過食や過食嘔吐を止めなくては、腫れはひきません。
一時的に嘔吐を止めても、嘔吐していた時よりも唾液腺が腫れるということもあります。
嘔吐によって大量の唾液が失われるのを補うため、唾液腺は長期間にわたって唾液の分泌量を増やしていたためです。
唾液腺の腫れがひくかどうかは、個人差が大きいのが実情です。
摂食障害が回復して、唾液腺の腫れがひいたという人もいます。
しかし、過食嘔吐を止めて数年が経っても腫れがひかないという人もいます。
中には鍼やお灸で改善したという人もいるようですが、有効な治療法は確立されていません。
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